ライパ♪

tokyoマイムカレッジ・ライブパーティー

omi: 総見

今日はライパの総見。照明、音響さんの前で作品を見せて、実際に合わせてもらうのです。舞台は一人ではできないもの。スタッフと一緒に作る、いわばチームプレイです。


他の人の作品も観ましたが、どれもそれぞれの個性があり、いい感じで仕上がっています。人の作品を観ると刺激になりますね。omiももっと磨きをかけていきます。本番まであと一週間。お楽しみに。

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かけくみ: ボディ調整

大体いつも、本番が迫ってくると自分なりの食事制限をします。

と言ってもそんな大したことはせず、夜の炭水化物を抜く、もしくは食べないだけです。NO炭水化物は、あまり体に良くない気がしますし。

もともとぽちゃーり体型なので、これだけでも随分コンディションが違います。日常生活でも続けたいところですが、まぁまぁそこは、続けられる範囲のことを続けるのです。

一ヶ月以上、制限する時もありますが、最低二週間は制限するようにしています。今回はコーポリアルマイムをやるので、特に日常生活もボディの内側を意識するように心掛けております。

あ、やばい、仕事の時間だわ。それではまた。

かけくみこ♪

omi: 総見前の最後の作品見せ

なかなか長い練習時間がとれないですが、そんな中でも必ず最低30分はアイソレーションなどの基礎練をやるようにしています。作品の練習は残りの時間でやるので、時間がない時は一回通すだけの日もあります。これは作品の練習ばかりやって基本のクオリティが落ちることを避けたいのと、基本技術が必ず作品に反映されると思っているからです。といっても基本は基本でしかなく、それをどう使っていくかを考えてやらなきゃ、ただ基本技術が上手い人になっちゃいます。だから、考えながら練習するように意識しています。多分それは一生続く作業でしょう。

さて、今日は総見前の最後の作品見せ。土曜日はいよいよ総見。時間がありませんが、これから急ピッチで細部を煮詰めていく作業に入ります。でも基礎練を抜かすことはしません。

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omi: 今回のライパの作品

今回、ライパでやる作品は「ケイティ・ミン」という去年の夏から続けているシリーズものです。実験的な試みですが、成功の可否はシリーズが終わった後に分かるでしょう。このシリーズ、ナレーションから始まるスタイルでとっていますが、全話でこのナレーションを担当してくれてるのが同門TMCのタッキー(滝沢遼)です。タッキーに頼んで正解でした。もう彼以外のナレーションは想像つきません。

マイム部分は全話独立してますが、ナレーション部分は繋がっています。シリーズ物ゆえ、全部観てないと流れがつかめないと思います。なので、今までのナレーション部分をここに載せます。
※若干修正してます。

----------ケイティ・ミン--------


大通りの喧騒を抜けた路地の一画。ここに小さなバーがある。オーナーの名前はケイティ・ミン。とても無口な女性。カウンター越しに、優しい眼差しで話を聞く彼女の姿に、客たちは癒されたという。

 

○第一話「ギターリスト」


今夜、まだケイティ・ミンの姿はなく、店の中ではバーテンダーが一人時間を持て余していた。やがて一人目の客がやってきた。彼はケイティがいないことを知ると、残念そうな表情を浮かべた。

この男、何も喋らず時折両耳を塞ぎ、考え事をしているようだった。しばらくして男はバーテンダーに言った。

「君、音楽を止めてくれないか。もう少しなんだ」

バーテンダーには部屋の中で頭を抱える男の姿が見えた。


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○第二話「ボクサー」

最初の客が来てしばらく経ち、徐々に客が入ってきた。バーテンダ一1人と数人の客。だがケイティの姿はない。客はみな、同じ目的で彼女に会いに来ていた。そして誰一人不満は言わず、ただじっと待っていた。会話のない、寡黙な状態が続いた。


やがて客の中の一人、鋭い眼光を持つ男が口を開いた。

「もう一杯くれないか」

「良いのですか?」

男は、急に優しい笑みを浮かべ、答えた。

「もう大丈夫なんだ。」

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○第三話「フォトグラファー」

しばらく時が経った。客たちは徐々に硬さが取れ、店内には会話が聞こえるようになってきた。そんな中、一人がこんなことをい出した

「ところでケイティってどんな人なんだ?実はおれ、会ったことないんだ」

沈黙が誰も会ったことが無いことを示していた。

たぶん・・

写真を手に持った若い男性は言った。

「やさしくて、すべてを包み込むような人だと思う」

「まあ、そうだとは思うけどね。ところで、その写真のじいさん。誰なんだい?」

「僕の祖父です。この写真をケイティに見せようと思って」

「素敵な笑顔ですね」

バーテンダーはいった。


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今回のライパはこの続き。お楽しみに。

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omi: それぞれのマイムスタイル

ライパには色んなスタイルのマイミストが出演します。コメディ、ほのぼの系、物語をドラマチックに見せるタイプ、本当に色々です。同じTMCの生徒でさえそれぞれが独自のスタイルを待っていて、それがTMCの一番の特徴でしょう。


ではomiのマイムスタイルはというと、コーポリアルマイム(Mime corporel dramatique)が入っていることでしょう。コーポリアルマイムとはマルセイユ・マルソーの師であり、現代マイムの祖でもあるエティエンヌ・ドゥクルーの提唱したスタイルで、人間の動作を一度分解して再構築した動きを見せるマイムです。あるはずの無い壁を見せようとするパントマイムと違い、コーポリアルマイムは壁を触る人間の動作自体を中心に見せ、体の動きで内面を表現します。といっても分かりづらいですね。要は人間の日常動作の動きの美しさを抽象的に表現したものですが、YouTube で検索すれば動画が出てくると思います。

コーポリアルマイムのテクニックの一つに立体デザイン(3-Dimensional design)があります。例えば首を右に回し、右に傾け、後ろに倒す。その状態で胸を左に回し、右に傾け、前に倒す。といった具合に身体の動きを立体的に見せることで独特の美しさを出しています。ドゥクルーはギリシャ彫刻から多くのヒントを得たそうですが、ピカソなどのキュビズムの絵のように複数の視点から見た姿を同時に表現しているように思うときがあります。

omiと妻のかけくみこはシスターからパントマイムを現在も習い、藍木二朗からこのコーポリアルマイムを今年の三月まで習っていました。下の動画は藍木二朗とかけくみこ、omiの三人で出演したコーポリアルマイム作品です。


ちなみに、かけくみこは今回のライパ26ではAプログラムに出演します。

パントマイムとコーポリアルマイムは相反する部分もありますが、なんとか融合できないかと色々試行錯誤しています。

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さて、ライパ26。現在作品見せを重ねています。なんとかなりそうです。これからもっともっと作品を磨き上げます。出演者毎に異なるマイムスタイルをライパでお楽しみください。


omi: 作品見せ#3

パントマイムの作品はどうあるべきか?今まで色々考えてきました。演劇的な作品をそのままやるなら、マイムをやるより台詞入れた方が分かりやすいじゃん、マイムならでは作り方があるはず。って考え方があると思います。その辺りを最近まで禅問答してました。マイムは一見なんでも表現できるようで、実はとても制約がありますから。


でも、例えばベースギターでギターのように弾く人に対して、ギターでやれば良いじゃんって言うようなものだと気付きました。omiはベースやってますが、6弦ベースでギターのように弾くときがあります。ならギターを弾けばいいかもしれないけど、ベーシストなんだから慣れてるベースでやってなんでいけないの?って思うのです。マイムもそれと同じで、マイミストなんだからマイムで演劇的なことしたっていいだろうって思うようになってきました。要は慣れている手段でやるのが一番いい気がするのです。マイム固有の制限すら魅力にしちゃえばよいのです。

作品論を考えず、得てきたものを自然に出せばそれで良いのかもしれないなっていうのが今の思いです。だから、練習を毎日やっているのです。マイム表現が呼吸をするように身体の一部となるために。そして、基本テクニックをいかに表現に活かすかを考えてます。テクニック至上主義じゃないけど、どちらかというとテクニック重視派なのかな?まあそれも考えないようにしよう。

ということで、今回の作品はマイム作品であることをあまり考えないで作ろうとしましたが、結局色々意識したような気が・・果たしていかに?それはみなさんが劇場で確かめてみてください。

三回目の作品見せを終え、完成形まであと一歩。もう一踏ん張りです。

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omi: 作品見せ#2

小学校の時の担任の先生は音楽で有名な先生だったらしく、授業でも音楽教育に非常に力を入れてました。omiがフルートをやりたいと言った時に家庭訪問時に音楽に興味の無い両親を説得してくれ、レッスンも紹介してくれました。先生が指導している、学校の合奏団にも入りました。シンコペーションのリズムを「自動車、自動車」の「どう」の部分だという説明や、「線のある部分がミソシレファ」という楽譜の見方は今でも頭に残っています。音楽のイロハを教えてくれたこの先生と出会わなければ、今の自分は無かったです。


先生の音楽の授業ではバッハを始め、名曲を沢山聴かせてくれ、曲を聴いて浮かんだ情景をみんなで発言し合うということをやっていました。曲を聴いて情景を浮かべる。これが体に染み付いて、今でも音楽を聴くと頭の中に風景が浮かびます。曲によってはその中で物語が展開されていく時もあります。マイムの作品作りで、曲を聴いて発想を得ることが多いですが、それはその先生の教えの賜物なのかもしれません。

今回作っているのは、ある曲を聴いて思いついたものです。実はその曲から発想を得た作品を以前にもいくつか作ったのですが、どれも最終的には違う曲を使っています。それは作りこんでいくうちに、曲の雰囲気とは違うものになったからです。あくまで、音楽は作品作りのきっかけ。でも今回はその曲を使うことになりそうです。まあ、まだどうなるか分かりませんが。

水曜日、二回目の作品見せ。シスターと話し合い、作品は8割ほど完成。でもまだ肝心な核の部分で悩んでいるところです。只今ブレインストーミング中。

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