ライパ♪

tokyoマイムカレッジ・ライブパーティー

omi: 今回のライパの作品

今回、ライパでやる作品は「ケイティ・ミン」という去年の夏から続けているシリーズものです。実験的な試みですが、成功の可否はシリーズが終わった後に分かるでしょう。このシリーズ、ナレーションから始まるスタイルでとっていますが、全話でこのナレーションを担当してくれてるのが同門TMCのタッキー(滝沢遼)です。タッキーに頼んで正解でした。もう彼以外のナレーションは想像つきません。

マイム部分は全話独立してますが、ナレーション部分は繋がっています。シリーズ物ゆえ、全部観てないと流れがつかめないと思います。なので、今までのナレーション部分をここに載せます。
※若干修正してます。

----------ケイティ・ミン--------


大通りの喧騒を抜けた路地の一画。ここに小さなバーがある。オーナーの名前はケイティ・ミン。とても無口な女性。カウンター越しに、優しい眼差しで話を聞く彼女の姿に、客たちは癒されたという。

 

○第一話「ギターリスト」


今夜、まだケイティ・ミンの姿はなく、店の中ではバーテンダーが一人時間を持て余していた。やがて一人目の客がやってきた。彼はケイティがいないことを知ると、残念そうな表情を浮かべた。

この男、何も喋らず時折両耳を塞ぎ、考え事をしているようだった。しばらくして男はバーテンダーに言った。

「君、音楽を止めてくれないか。もう少しなんだ」

バーテンダーには部屋の中で頭を抱える男の姿が見えた。


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○第二話「ボクサー」

最初の客が来てしばらく経ち、徐々に客が入ってきた。バーテンダ一1人と数人の客。だがケイティの姿はない。客はみな、同じ目的で彼女に会いに来ていた。そして誰一人不満は言わず、ただじっと待っていた。会話のない、寡黙な状態が続いた。


やがて客の中の一人、鋭い眼光を持つ男が口を開いた。

「もう一杯くれないか」

「良いのですか?」

男は、急に優しい笑みを浮かべ、答えた。

「もう大丈夫なんだ。」

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○第三話「フォトグラファー」

しばらく時が経った。客たちは徐々に硬さが取れ、店内には会話が聞こえるようになってきた。そんな中、一人がこんなことをい出した

「ところでケイティってどんな人なんだ?実はおれ、会ったことないんだ」

沈黙が誰も会ったことが無いことを示していた。

たぶん・・

写真を手に持った若い男性は言った。

「やさしくて、すべてを包み込むような人だと思う」

「まあ、そうだとは思うけどね。ところで、その写真のじいさん。誰なんだい?」

「僕の祖父です。この写真をケイティに見せようと思って」

「素敵な笑顔ですね」

バーテンダーはいった。


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今回のライパはこの続き。お楽しみに。

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